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只今ハーフ育成中

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2017年 12月 31日

日中ハーフでアスペルガー症候群な息子


この日記は2005年~2011年の7年間の日記です 。
それ以降の更新は下記の6件のみです。

NEW!! 11年後 (久々に川崎病関連です)
NEW!! 2016年(11~12歳)の息子
2015年(10~11歳)の息子
2014年(9~10歳)の息子
2013年(8~9歳)の息子
2013年上海へ里帰り(全8話)


2003年に中国人である夫と結婚し、2004年に可愛い息子が誕生しました。もともとは国際結婚のちょっとおかしな日常を書き留めようと始めたこのブログでしたが・・・どんどん月齢を重ねる息子。息子のあまりにパワフルであまりに不思議な行動に戸惑う毎日。それでも一生懸命普通の子育てをしようとしていた私でした。

「息子は普通じゃないかも」「少しでも息子にとって楽しい毎日に変えてあげたい」そんな覚悟をようやく決めたのは息子が2歳半の頃。
息子が自閉症スペクトラムに属するアスペルガー症候群という障害を持っていると知らされたのは息子が3歳半の頃。
色々な人にアドバイスを貰いながら、色々な人に支えてもらいながら、息子は7歳の今、一見すっかり普通の子として小学校に通っています。

息子がアスペルガー症候群であることは一生変わりません。しかし安心できる環境と周囲の人の理解があればアスペルガー症候群障害にはなりません。普通学級に通う1年生の息子を、今とてもまぶしく感じます。とても嬉しく眺めています。
しかし、ほんの少し違和感もあります。息子を良く知る私は心配でなりません。周囲のお友達がどんどん成長していく中で、その小さな違和感がやがて大きなものになってしまうのではないかと。息子が一見普通であればあるほど、息子がどんな風に他の子と違うのか説明するのはとても難しいと思います。でもいつか説明しなければならない日が来るでしょう。担任の先生に、お友達に、息子自身に・・・その日の為にこれまでの日記をもう一度整理し直しました。アスペルガー症候群という聞いたこともない障害を理解して貰うためのヒントとなる事を願って。(2011年息子が7歳の冬に書きました)


もくじ
アスペルガー症候群の息子との懐かしい奮闘の日々はこちらから
→2005年~2011年(息子0歳~7歳)の育児日記もくじ

国際結婚に興味をお持ちならばこちらから
→国際結婚2005年~2011年の日記もくじ


# by xiaozhuzhu | 2017-12-31 23:59 | はじめに
2017年 08月 28日

11年後

2017年8月28日(月)
2006年10月16日に川崎病を発病しておよそ11年。
もはや川崎病にかかったことすら忘れかけていたのに…2017年4月に入学した中学の健康診断で心電図に異常が出ました。
なかなか予約の取れない県立小児医療センター(場所も移転してました)にて、ようやく予約を取り、久々のフォロー検査。
X線、心電図、エコーとフルコースで検査しましたが、医師の診断は異常なし。
心電図はどうしても異常が出るみたいです。そういう人いますよね(実は私も)。

学校に提出する「学校生活管理指導表」にも「異常なし」と書いていただきました。
「異常なし」だろうとは思ってはいたのですが(だって、元気ですもの)、病院で検査してもらってホッとしました。
…息子、中学1年生、もはや県立小児医療センターという場所も似合わなくなりました…。


# by xiaozhuzhu | 2017-08-28 23:59 | 川崎病になっちゃった!
2017年 05月 18日

2016年(11~12歳)の息子

息子がアスペルガー症候群だと診断されたのは息子が3歳半の頃。
そんな息子は小学5年生の3学期~小学6年生の約1年はとてもつらい小学校生活を送りました。

反抗期でもありました
男の子にしては早いのかもしれません。突然すごい勢いで身長が伸び始めた…と思ったら反抗期が始まりました。5年生の3学期から塾の勉強がハードになったこともストレスだったのかも知れませんし、塾と学校との二重生活や、障害を持つ自分と他人との違いや…色んな矛盾や疑問や不満が一気に息子の心の中に押し寄せて、その中でもがき苦しんだ1年でもありました。

力で押さえつけようとした教師たち
ただでさえ理屈っぽくて扱いにくいアスペルガー症候群の息子が反抗期という鎧を着てしまったので…もう、それはそれは扱いにくく憎たらしい小学生になってしまいました。でもそれに対して5年生の担任の先生も6年生の担任の先生も力で押さえつけようとするばかりでした。
5年生の時の担任の先生は、息子を黒板の前に立たせ「この子のおかしいところ、間違っているところを皆で言いましょう」と、息子の批判大会を開きました。6年生の時の担任の先生は、息子を級友の前に立たせ「この子は悪い子なので罰を与えます」と、級友の前で息子の頬をつねり、「これくらいでいい?」「どう?これくらいでいい?」と級友に確認しながら何度もつねり直しました。息子の頬には痣ができ、1週間消えませんでした。息子はこの後、1カ月ほど学校を休みました。その後、一応は登校するようになりましたが、遅刻、欠席、授業のボイコットは日常茶飯事で、卒業式も欠席しました。校長や担任の先生に「まずは息子の学校や教師に対する不信感を取り除く努力をしてほしい」と何度もお願いしましたが、息子の彼らに対する不信感は最後まで拭えませんでした。

そんな中での中学受験
上記のようなことがあり、息子は学校や教師への信頼を失ってしまいました。以来、学校の宿題はやらず、課題も提出しなくなりました。ですので学校からもらう通知表の評価はひどいものでした。でも、塾の成績を見る限り、やっぱり息子は勉強は得意なほうなのだと思います。特に算数が。国語と社会と理科(物理以外)は嫌いで、家であまり勉強せず…、算数と理科(物理)は得意だからという理由であまり勉強せず…、ただ塾に通っているだけでしたが、それでも成績は少しずつ上がりました。最後には「御三家のうちの1つを受験する」とまで言い出すほど。ただし、御三家については残念な結果に終わりました。御三家(のうちの1つ)に合格して学校や教師を見返したかったであろう息子の気持ちを考えると、とてもつらい結果でした。息子はとても落ち込んでいましたし、私も1カ月くらい陰で泣いて暮らしました。泣いて泣いて…今、ようやく吹っ切れたところです。(現在は地元埼玉の中高一貫の私立校に通っています)
中学受験、本当にハードでした。学校の授業が週25時間くらいあるのに加えて、塾の授業が週に25時間もあるのです。そのうえ宿題も出ます。そこまでしても第一志望には合格できませんでした。それでも中学受験をやらせて良かったです。脳をフル回転させても解けない問題に出会って、考えて考えて…、やってもやっても終わらない課題の山に途方にくれて…そういう体験が知らず知らず息子を成長させてくれました。知識が身についたのはもちろんですが、大変なことにチャレンジし、自分なりに頑張ったという体験そのものが息子の財産になったと思います。

先は全く読めません
つらくて苦しかった小学生活を終え、第一志望に不合格という中学受験を終え、息子は2017年4月より、地元の私立中学に通い始めました。
先のことは分かりません。もしかしたら小学校の時以上につらいことが待っているのかも知れません。

でも1つだけ…息子に驚きの変化がありました。何と!突然給食を食べ始めました(この私立中学、給食あるんです)!
あれほど偏食だった息子が給食を…。息子の中で何かが変わりつつあるのかも知れません。
でも先のとこは本当に分かりません。また気が向いたら皆様にご報告させていただきます。



# by xiaozhuzhu | 2017-05-18 11:42 | 2016年(11~12歳)の息子
2015年 12月 16日

2015年(10~11歳)の息子

息子がアスペルガー症候群だと診断されたのは息子が3歳半の頃。
そんな息子も小学5年生となり、月日はどんどん流れ、あと3~4カ月もすれば6年生です。

やっぱり数学が得意
アスペルガー症候群は数学と物理が得意と言いますが、本当です!もはや私の頭ではついていけない…というほどに、新しい知識を一瞬で理解し使いこなします。
また、アスペルガー症候群はパソコンが得意と言いますが、それも本当です!息子は普段からパソコンで自分の好きな動画ばかり見ていますが、5年生の夏休みの自由研究にHTMLのプログラミングをやらせてみたところ、私のごくごく簡単な説明だけですぐ仕組みを理解し、自分の作りたいサイトを完成させました。

やっぱり問題児
…と、一見順風満帆に思える息子の小学校生活ですが…決してそんな事はありません。息子は問題児として先生方の頭を悩ませる生徒の1人でもあります。授業態度は悪いですし、宿題や課題もほとんど真面目にやりません。先生に注意されない日はないですし、特別に居残りさせられてお説教されることも多いです。
そして、相変わらずほとんどの食べ物を食べません!給食もほぼ残します。家でも、息子の食べられるメニューはほんの数種類、それを繰り返し繰り返し食べています。身長は伸びているので多分栄養は足りているのでしょうが、ガリガリに痩せています。

そんな息子を見ながら私が思うこと…
「できないものは仕方がない!得意なことだけを伸ばそう!」
食事もそうです。
「食べられないものは仕方がない!食べられるものだけを食べさせよう!」

とにかく数学を伸ばす
息子の数学的才能を伸ばすため、小学1年生から4年生まで公文の算数をやらせました。小学4年生で公文の中学課程を卒業し、小学5年生からは中学受験のための塾に通わせています。公立中学には息子の数学的才能を引き伸ばしてくれる環境はないと思うからです。算数と理科の物理分野以外は苦手な息子ですが、それでも、算数を極めると他の教科もそれにつられて成績アップするようです。やはりアスペルガー症候群には「得意なことを伸ばす」ことが最善な方法だと思います。


食べられない理由
息子が給食を食べられない理由…ほとんどの人が「母親のしつけが悪いから」と言います。「子供がかわいそうだ」と言います。だから私もずっと考えてきました。なぜ息子はほとんどの食品を口にすることを拒絶するのか?そして私なりに答えが出ました。恐らく、自閉症、アスペルガー症候群、発達障害と言われる人たちは皆そうだと思いますが、彼らの脳と私たちの脳の決定的な違いは「情報のインプットの方法」です。
日常にあふれる光や音やにおいや文字などの様々な情報を、私たちはあまり意識しません。恐らくうまくそう作られているのです。あらゆる細かい情報にいちいち反応していたらとても生活しづらいからです。自分が必要と思う情報だけをうまく取り込み、また、不要になればどんどん忘れていく…。人間の脳はわざとそんな風にいい加減に作られているではないでしょうか?
ところが、息子は違います。必要な情報も、そうでない情報も均等に脳にインプットされます。昨日は点いていたマンションの共有スペースの電球が1つでも切れていると、息子はすぐに気付きます。普通の人間なら気付かない細かな情報に息子の脳は反応します。そのくせ息子はテレビを点けながら勉強します。なぜならたとえテレビを消しても、やはり不必要な様々な日常の音が息子の耳には届き続けるからです。息子にとって集中を妨げるのはテレビの音だけではないのです。
そんな息子にとって、食べ物はとてもやっかいです。息子が唯一パクパク食べる「白米」でさえ、産地や炊き方で味は微妙に変わります。そんな些細な違いにさえ息子の脳は敏感に反応します。そんな息子に何が入っているかも分からない味噌汁やカレーやシチューは絶対に食べられません。脳が正確に情報をインプットできないから食べられないのです。では、材料を列記してあげれば安心して食べられるか?と言うと、そうでもありません。例えば、シチューにはじゃがいもやにんじんが入っていて、それがルーに絡んでおいしく感じるわけですが、息子の脳はにんじんならにんじんだけを味わおうとします。つまり、息子の脳がやっているのは、シチューに入っているにんじんを取り出して水洗いしてにんじんだけで食べるのと同じことです。でも、そんなことをしてもおいしくありませんよね?結果的に息子はシチューもにんじんも食べることができません。食事は息子にとってほとんどの場合苦痛です。食材や味やにおい等々…情報が多すぎて頭が混乱するからです。
「白米」を茶碗何杯も食べ、「にぼし」をポリポリほおばり、「みかん」を1日に何個も食べる…そんな食生活が息子には安心で安全なのです。…もちろん、母親としては「いつか私たちと同じものを食べられるようになってほしい」と思います。

では、また、気が向いたら更新します。皆さん、お元気で。

# by xiaozhuzhu | 2015-12-16 12:35 | 2015年(10~11歳)の息子
2014年 04月 18日

2014年(9~10歳)の息子

息子は小学4年生になりました。どこから見ても普通の小学4年生に見える息子です。公文教室では表彰されるほど素晴らしい成績(算数のみ)で、学校の勉強も全般的にできている方だと思います。お友達もたくさん出来、毎日楽しく学校に行っています。

しかし…授業中に先生の話は全く聞かず、ノートに落書きばかり、給食はほとんど食べません。ノートに落書きして全然授業に参加していないのに、突然手を上げて発言したりするのです(笑)。しかもその発言が的を射ているので余計に不思議。教室の中の宇宙人的存在ではあるのですが、それでも一見普通の小学生として日々過ごしています。


バスの中の出来事
久しぶりに息子とバスに乗りました。すると息子は突然「うわ~、バスって字が多すぎ。たくさんの字が俺に飛び込んで来る」と言いました。バスの中にたくさん貼ってある注意書き(走行中は立たないでください等)や広告などのことを指しているようです。
私はハッとさせられました。
以前に本で読んだことがあります。「自閉症やアスペルガー症候群の人は視覚的・聴覚的に、普通の人のような常識的な情報処理ができない」と。
つまり普通の人は多くの氾濫する情報の中から何の苦もなく自分に関係のある必要な情報だけを汲み取って、ほかの情報は無視することができます。私もバスの張り紙をいちいち1つ1つ気にしたりはしません。何が書いてあったかも覚えていません。
しかし自閉症やアスペルガー症候群の人にはそれができないのです。全ての情報を同じ重みで全て吸収させられてしまうのです。だから息子には「たくさんの字が俺に飛び込んで来る」と感じたのです。あらゆる情報が一気に押し寄せて来たため、息子の脳は混乱してしまったようです。慌てて目を閉じた息子ですが、今度はバス独特のにおいに気持ち悪くなったと言っていました(臭覚も敏感なんです)。

久しぶりに息子がアスペルガー症候群なんだということを思い知らされた出来事でした。なるほど、息子は普段から視覚も聴覚も臭覚も味覚も全く無防備な状態で色々な情報のシャワーを浴び続けているのですね。自分に関係の無い情報も全てを受け止めながら生きているのですね。何て大変なんでしょう!

息子にこう言ってみました。「普通の人間にはバリアーが付いているから、自分が知りたいと思う情報以外はシャットダウンできるんだよ。アスペルガー症候群の人みたいに、たくさんの字が飛び込んで来るなんてことはないんだよ」と。息子は「いいな~、俺もバリアーが欲しい」と言っていました。
でも小さい頃のようにパニックになったり、暴れたりしません。淡々と情報のシャワーに耐えながら、一見普通の子供のように毎日を過ごしています。我が息子ながら頭が下がります。

逃げました
学校で七輪でお餅を焼いて食べるという行事がありました。社会科で昔の人の暮らしを学んだので、それを体験してみようという趣旨のものです。
アスペルガー症候群は臭覚も敏感です。息子もロウソクのにおい、せんこうのにおい、花火のにおいが苦手です。ですからやっぱり炭もダメだったようです。

息子はたまらずその場から逃げ出しました。遠くまで走って逃げて、ポケットに入っていたティッシュを取り出し、鼻の穴に詰められるだけ詰めました。においをシャットダウンしたかったのでしょう。それから皆のいる場所に戻りました。お餅は好物なので食べたかったのだそうです。鼻にティッシュの詰まった息子を見て、先生は「鼻血か?」って聞いたそうです。

息子は耐え難いにおいにもパニックになったり、暴れたりしませんでした。淡々と耐え、自分のできる対策を講じ、できるだけ皆に合わせようとしました。そんな息子に私はやっぱり頭の下がる思いです。

# by xiaozhuzhu | 2014-04-18 09:15 | 2014年(9~10歳)の息子