2011年 01月 03日
6歳の息子。小さい頃からパパが中国人であること、自分がハーフであることは自覚していた。そろそろ息子に中国という国をしっかり見て欲しいと思っていた。アスペルガー症候群である息子には通常の人の何倍ものカルチャーショックを与えちゃったかも知れないけど、息子はきちんと受け止めてくれたと思う。 ひたすら機嫌が悪く、4歳下の従弟ともほとんど遊ばず、出された食べ物は全部拒否し、「日本に帰りたい」を連発していた息子(笑)。夫の両親や親戚には「何て子」って思われたかも知れないけど、それでも息子なりに我慢してくれているのが私にはよく分かった。息子には100点満点を与えてあげたい。 ←ホテルの朝食バイキング これがあったので息子は何とか餓えずに済みました(笑)。 ・・・ところで、今回カルチャーショックを受けた人間がもう1人。夫である。 夫は約2年に1度のペースで中国に帰省している。夫の心の中の上海は常に「世界一すばらしい場所」である。中国人であることを誇りにし、上海の発展ぶりを息子に言い聞かせていた夫。 が、まず初日。タクシーの荒々しい運転に車酔いを訴える夫。そしてホテルのすぐ近くにある地下鉄の駅が見つけられない夫。かろうじて駅を見つけたもののどのホームに行っていいか分からない夫。「お前上海人と違うんか~、自分の実家に帰る電車も分からんのか~」と苛立つ私。オドオドする夫。いや、分かるんです。上海の地下鉄網がいかに発達しようとも、駅の案内表示や、乗り換えの利便性や、そういう所はやっぱり日本の方が優れてますとも。日本の至れり尽くせりな環境にすっかり慣れきった夫にとって、上海がいかに過酷な環境か、私にも分かりますよ!でもね!だからって私に「お前、誰かに訊いてきて」ってどういう事でしょう!! 思うに、日本で日本語ができない事を理由に何もかもを私に任せっきりな夫。すでに自分で何かをする能力が失われてしまったのではなかろうか?ここは夫の故郷・上海なのだから・・・ここぞとばかり夫が張り切って仕切ってくれるのかと思いきや、タクシー運転手に行き先を上手く説明できずに黙り込む夫。代わって行き先を説明するのは私。地下鉄でどの出口から出れば目的地に近いかを駅員に訊きに行くのも私。息子の食べられそうなものをレストランでテイクアウトすべく奔走するのも私。旦那の両親や親戚に「息子はカルチャーショックを受けているので、せっかく用意してもらったものを食べられなくてごめんなさい」と説明するのも私。乗ってたタクシーが事故ってもただ車内に座り続ける夫(上海では日常茶飯事で普通はすぐそのタクシーを乗り捨てて別のタクシーに乗る)。自分が20年以上も暮らしていた上海が、天国のようだと思っていた上海が、夫の中でどんどん見ず知らずの街に変わっていったよう。親戚の前ではニコニコしているのに、3人になるとひたすら不機嫌になり黙り込む夫。 私はと言うと・・・なんだか知らないけど中国に行くと普段以上に逞しくなってしまい、環境の変化についてこれない夫にひたすらイライラ。これじゃあどっちが中国人だか分かりゃしない。息子は「ママって日本人だよね?」って私に何度も確認してました(笑)。そして帰りの飛行機でふと何かを思いついた息子。「じゃあ日本語がすごく上手な中国人もいるってこと?」そうです、いっぱいいますとも。日本語を話して日本に馴染んで生活している中国人はいっぱいいますとも。息子はやっぱり鋭い!何もかもきちんと見抜いている。そして私は何だか息子に慰められた気分。「ママ頑張ってるんだね」って言ってもらえたような気分。
by xiaozhuzhu
| 2011-01-03 15:20
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